シャドウバースについて質問してみよう。
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シャドウバースの回答詳細
まず、シャドバは対象を選択するとき、カードまたはリーダーからしか対象を選ばないようにしてるんですよね。これはおそらくプレイ感覚ができるだけ直感的になるようにという配慮で、他のTCGでよくある
「①相手のフォロワー1体に2ダメージ
②カードを1枚引く
上記の2つから1つを選ぶ」
みたいな能力を実装する場合、このルールを破らなければいけなくなります。
つまりカードではなく①②という数字から選ぶのは味気ない、直感的ではないという判断から、選択時に必ずカードが出てくる現在の形式を採用したんでしょう。
この形式は他ゲーの①②形式と比較して表せる能力の範囲がやや変わってきます。
カードから選ぶという性質上、単純な二種類のファンファーレを作りたい場合でもどうしてもスペルを手に入れるという形にしなければならないため、スペルが手に入る=温存が効くということなので、コストも温存を前提にしたものにする必要があります。
なので①②形式よりも全体的にコストが重めになり、ぱっと見は取り回しが悪い印象を与えやすいでしょう。
もちろんメリットもあり、たとえば前述したカードで「①相手のフォロワー1体に2ダメージ」を使用したい場合、「①②から①を選択する」「その後相手のフォロワー1体を選択する」という感じで、1枚のカードで2回の選択を要求されることになります。
シャドバに1枚で2回以上対象を取るカードがすごく少ないのは周知の事実です。これはできるだけややこしくしたくないという開発の方針であり、ソシャゲである以上正しい判断だと自分は思っています。
しかし①②形式を採用してしまえば、1枚で2回選択が必要なカードは爆発的に増えることが簡単に予想できます。
だったらカードを分けてしまった方がわかりやすいということでしょう。1枚で2回選択よりも、1枚で1回選択×2の方が、直感的にプレイできるのは間違いありません。
また、カードが手に入る方式にするということは、1枚のチョイス持ちにそれだけ柔軟な効果を詰め込めるということでもあります。
なぜならカードのテキスト欄は有限だからです。1つのカードに効果を詰め込みすぎるとプレーヤーは「見づらい」「わけがわからない」という印象を受けがちですが、カードを分けてあげることで、この負担を軽減することができます。
とはいえチョイス持ちをどれもこれも複雑にしすぎるのは記憶の妨げになってよろしくないので、複雑さを上げるのはレアリティの高いカードに限った方がいいとは思います。
そういう意味で言えば先日公開されたヴァンピィとドラゴンは、この法則を守っていると言っていいでしょう。レジェンドのヴァンピィはかなりの複雑さを持っていますが、シルバーのドラゴンはシンプルです。
また、「チョイスというキーワードにするのではなく普通に選択でよかったのではないか」という疑問は、キーワードを作ることのメリットを無視しています。
キーワード化にはメリットがあるのです。
それは異なるプレイ感覚の提供とプレーヤーの負担の軽減、そして紐づけカードを作れるようになることです。
MTGなんかでも多くのキーワードは過去にある効果をちょっと捻ったものだったりしますが、新弾ごとに「今回はこういう動きを○○と呼びますよ」と定義することで、プレーヤーはその動きに注目するようになり、今までとはちょっと違ったプレイ体験を得られるようになります。
また、一旦キーワードを覚えてしまえばテキストを読む負担が軽減されるので、思考の簡略化にも貢献してくれます(一括りにする必要がないほどマイナーな能力をキーワードにすると逆効果ですが、今回はそうではありません。チョイスには広大なデザイン空間があります)
また、ある動きをするカードをキーワードで定義することで、そのキーワードに関連したカードが作れるようになります。
たとえば「チョイスを持つカードを1枚手札に加える」とかですね。これはキーワードを採用しなければ絶対にできないメリットでしょう。
長くなりましたがチョイスの形式はそれなりの理があるものだと思っています。
ただし①②形式とどちらが正解だったのかは、蓋を開けてみるまではまだわかりません。